第4回:ITパスポート試験の日程と申し込み方法を徹底解説

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ITパスポート試験(iパス)は、情報処理技術者試験の中で最も柔軟に受験できる国家資格です。

従来の情報処理技術者試験は「春と秋の年2回、マークシート方式」で行われていましたが、現在はすべてCBT方式(Computer Based Testing)に移行しました。

ただし、同じCBT方式でも試験ごとに受験できるタイミングが異なります。

ITパスポートは通年で受験でき、全国の会場でほぼ毎日試験が実施されています。

一方、基本情報や応用情報は年2回の実施期間が定められており、その枠内で日程を選ぶ方式です。

この違いが「自由度の高さ」として、ITパスポートの大きな特徴になっています。

申し込みから受験までの流れ

受験の申し込みは、IPAが委託している「CBT-Solutions(CBTS)」の公式サイトを通じて行います。

流れはシンプルで、会員登録を済ませた後、カレンダーから希望する日程と会場を選び、受験料を支払うだけです。

ここで重要なのは、申込から受験までの期間が非常に短いことです。

空席があれば、最短で3日後に受験できるため、急ぎで資格が必要になった場合にも対応可能です。

  • 会員登録(名前・住所・メールアドレスなど)
  • 会場と日程の予約(全国300以上の会場から選択可能)
  • 受験料の支払い(クレジットカード/コンビニ払い/Pay-easy)
  • 確認メールを受信(受験票の郵送はなし)

こうした流れで受験準備が整います。

受験料と日程変更の注意点

受験料は税込7,500円です。

支払い後は日程の変更が可能ですが、試験日の3日前までしか対応できません。

それを過ぎるとキャンセル扱いとなり、受験料は返金されません。

社会人の場合、仕事の都合で直前に予定が変わることもあるでしょう。

そのため、できるだけ余裕のある日程を選び、どうしても変更がありそうなら早めに手続きを済ませるのが安心です。

試験当日の流れと会場の雰囲気

試験当日は、まず受付で本人確認書類を提示します。

運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどが利用でき、学生は学生証でも可とされることがあります。

荷物はすべてロッカーに預け、持ち込めるのは本人確認書類と、会場で貸与されるホワイトボードとペンだけです。

会場は仕切られたPCブースが並ぶ静かな空間で、他の受験者と距離があるため集中しやすい環境です。

試験時間は120分で、四肢択一の100問に解答します。

問題はランダムに出題されるため、隣の人と同じ問題を解いているとは限りません。

終了後はすぐにスコアレポートが画面に表示され、合格可能性の目安をその場で知ることができます。

正式な合格発表は4〜6週間後にIPAのサイトで行われ、合格者には後日合格証書が郵送されます。

不合格時の再受験と自由度

もし不合格になった場合でも、ITパスポートは翌日以降であれば再受験が可能です。

これにより、短期間に複数回受験してスコアを積み上げる戦略もとれます。

企業研修や学校教育の一環として「合格するまで挑戦させる」運用ができるのも、この柔軟性ゆえです。

この点で、基本情報や応用情報とは大きな違いがあります。

両者もCBT方式に移行していますが、春期と秋期という限られた期間にしか受験できません。

つまり「会場での受験形式」は同じでも、受験チャンスの多さはITパスポートが群を抜いています。

まとめ

ITパスポート試験は、
  • ほぼ毎日、全国の会場で受験可能
  • 申し込みから数日で受験できるスピード感
  • 不合格でもすぐに再受験できる柔軟性

    といった点で、非常に受験しやすい国家資格です。

    基本情報や応用情報もCBT方式に変わりましたが、実施期間が限定されるため、自由度という点ではITパスポートが最も取り組みやすい試験だといえます。

    次回(第5回)は「おすすめ勉強法まとめ」として、独学派・短期集中派に向けた学習スタイルをご紹介します。