ページ内に広告が含まれる場合がございます。
これまでのシリーズでは、サンワサプライが展開するラックシリーズを種類ごとに解説してきました。
最終回となる今回は、それぞれの特徴を振り返りながら、導入シーンごとのおすすめポイントを整理していきます。
サンワサプライのラックシリーズ総覧
1. 19インチマウントラック(標準シリーズ)
- 用途:中小規模オフィス、サーバールーム
- 特長:12U・24U・42Uのサイズ展開、EIA規格準拠、価格と導入のしやすさ
- おすすめシーン:複数台のサーバーやNAS、UPSをまとめたい場合
2. 小型ラック・デスク下ラック
- 用途:小規模オフィス、営業所、クリニック、工場ライン
- 特長:12U前後の省スペース設計、キャスター付きで移動容易
- おすすめシーン:デスク下や限られたスペースに小型NASやルーターを収容
3. サーバーキャビネットラック(セキュリティ対応)
- 用途:医療機関、金融、教育機関、オフィス受付裏
- 特長:施錠扉、防塵・防音仕様、12U〜42Uまで展開
- おすすめシーン:機微情報を扱う拠点で物理的セキュリティを確保したい場合
4. オープンラック
- 用途:検証環境、ラボ、小規模オフィス
- 特長:扉や側面パネルがないシンプル構造、低コスト、通気性抜群
- おすすめシーン:頻繁に機器を入れ替える、短期プロジェクトでの利用
5. 静音ラック・防音ラック
- 用途:士業事務所、クリエイティブ企業、病院、会計事務所
- 特長:吸音材とファンで防音+冷却を両立、施錠可能なキャビネット型
- おすすめシーン:オフィスや作業エリアにサーバーを直置きする必要がある場合
6. 壁掛けラック
- 用途:教育機関、小売店舗、医療機関、工場
- 特長:6U〜12Uのサイズ展開、床を占有せずネットワーク機器を集約
- おすすめシーン:フロアや拠点ごとにネットワーク機器を設置、省スペースを重視する環境
利用シーン別おすすめ
オフィス全体のサーバー・ネットワーク集約
標準19インチラック(24U/42U)
NAS、サーバー、UPSを一括収容。将来の拡張も考えるなら42Uがおすすめ。
スタートアップや小規模オフィス
小型ラック・デスク下ラック(12U)
デスク下や壁際に収まり、導入コストも抑えられる。
セキュリティや防塵が必須な現場
サーバーキャビネットラック
施錠扉と防塵構造で、金融・医療・教育機関に適合。
検証や短期利用
オープンラック
安価で組み立てやすく、頻繁な機器入れ替えに便利。
騒音を抑えたいオフィス
静音ラック・防音ラック
吸音材とファンで防音と冷却を両立。士業や制作系企業で特に有効。
限られたスペースやフロア集約
壁掛けラック
6U〜12Uでネットワーク機器をまとめ、床スペースを有効活用。
サンワサプライラックの強みと注意点
強み
- 入手性が高い:通販や量販店ですぐ購入可能
- 価格が手頃:大手メーカー製に比べ安価
- 小型モデルが豊富:12U以下のラックが選べる
注意点
- 高耐荷重や大規模拡張には不向き
- 冷却効率やセキュリティ面では、データセンター専用ラックに劣る
- 導入前に寸法(高さ・奥行き)を必ず確認する必要がある
まとめ
サンワサプライのラックシリーズは、「小規模から中規模オフィス」「支店や店舗」「教育・医療機関」「工場ライン」 といった現場に最適な製品群です。
大手メーカーのようにデータセンター向けのハイエンド仕様ではないものの、導入のしやすさ・価格・入手性 の3点において優れており、特に「まずは機器を整理したい」「小さな環境で使いたい」というニーズに応えるラインナップとなっています。
本シリーズを通じて、読者の方が自分の利用シーンに合ったラックを選びやすくなれば幸いです。