第7回(最終回):サンワサプライのラック選びのポイント総まとめ

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これまでのシリーズでは、サンワサプライが展開するラックシリーズを種類ごとに解説してきました。

最終回となる今回は、それぞれの特徴を振り返りながら、導入シーンごとのおすすめポイントを整理していきます。

サンワサプライのラックシリーズ総覧

1. 19インチマウントラック(標準シリーズ)

  • 用途:中小規模オフィス、サーバールーム
  • 特長:12U・24U・42Uのサイズ展開、EIA規格準拠、価格と導入のしやすさ
  • おすすめシーン:複数台のサーバーやNAS、UPSをまとめたい場合

2. 小型ラック・デスク下ラック

  • 用途:小規模オフィス、営業所、クリニック、工場ライン
  • 特長:12U前後の省スペース設計、キャスター付きで移動容易
  • おすすめシーン:デスク下や限られたスペースに小型NASやルーターを収容

3. サーバーキャビネットラック(セキュリティ対応)

  • 用途:医療機関、金融、教育機関、オフィス受付裏
  • 特長:施錠扉、防塵・防音仕様、12U〜42Uまで展開
  • おすすめシーン:機微情報を扱う拠点で物理的セキュリティを確保したい場合

4. オープンラック

  • 用途:検証環境、ラボ、小規模オフィス
  • 特長:扉や側面パネルがないシンプル構造、低コスト、通気性抜群
  • おすすめシーン:頻繁に機器を入れ替える、短期プロジェクトでの利用

5. 静音ラック・防音ラック

  • 用途:士業事務所、クリエイティブ企業、病院、会計事務所
  • 特長:吸音材とファンで防音+冷却を両立、施錠可能なキャビネット型
  • おすすめシーン:オフィスや作業エリアにサーバーを直置きする必要がある場合

6. 壁掛けラック

  • 用途:教育機関、小売店舗、医療機関、工場
  • 特長:6U〜12Uのサイズ展開、床を占有せずネットワーク機器を集約
  • おすすめシーン:フロアや拠点ごとにネットワーク機器を設置、省スペースを重視する環境

利用シーン別おすすめ

オフィス全体のサーバー・ネットワーク集約

標準19インチラック(24U/42U)
NAS、サーバー、UPSを一括収容。将来の拡張も考えるなら42Uがおすすめ。

スタートアップや小規模オフィス

小型ラック・デスク下ラック(12U)
デスク下や壁際に収まり、導入コストも抑えられる。

セキュリティや防塵が必須な現場

サーバーキャビネットラック
施錠扉と防塵構造で、金融・医療・教育機関に適合。

検証や短期利用

オープンラック
安価で組み立てやすく、頻繁な機器入れ替えに便利。

騒音を抑えたいオフィス

静音ラック・防音ラック
吸音材とファンで防音と冷却を両立。士業や制作系企業で特に有効。

限られたスペースやフロア集約

壁掛けラック
6U〜12Uでネットワーク機器をまとめ、床スペースを有効活用。

サンワサプライラックの強みと注意点

強み

  • 入手性が高い:通販や量販店ですぐ購入可能
  • 価格が手頃:大手メーカー製に比べ安価
  • 小型モデルが豊富:12U以下のラックが選べる

注意点

  • 高耐荷重や大規模拡張には不向き
  • 冷却効率やセキュリティ面では、データセンター専用ラックに劣る
  • 導入前に寸法(高さ・奥行き)を必ず確認する必要がある

まとめ

サンワサプライのラックシリーズは、「小規模から中規模オフィス」「支店や店舗」「教育・医療機関」「工場ライン」 といった現場に最適な製品群です。

大手メーカーのようにデータセンター向けのハイエンド仕様ではないものの、導入のしやすさ・価格・入手性 の3点において優れており、特に「まずは機器を整理したい」「小さな環境で使いたい」というニーズに応えるラインナップとなっています。

本シリーズを通じて、読者の方が自分の利用シーンに合ったラックを選びやすくなれば幸いです。